仕事をする事、生きる事に一番辛かった時に、自分自身に言い聞かせるつもりで作ったのが『生きる』です。 何の為にこんなに辛い思いしてまで働くのだろう?生きるのだろう? 何の意味があるのだろう?・・・と。 その辛かった仕事については『Service』で書きましたが、 そもそも何で人間は生きているのだろう? 根本を知りたくなって、エジプトやインドへ行った時の事を思い出しました。 私は歴史に詳しくないので、ピラミッドを見ても何も感じなかったけど、 オアシスへ行った時に、自分なりに感じたことがありました。 ツーリストは普通ピラミッドやソフィンクスを見に行きたがるので、ガイドさんにオアシスに行きたいと言うと、 「ただただ、フラットなだけで何もなくてつまらないよ。」 本当にいいの?という感じで不思議そうでしたが、 どうしても一度見てみたくて、連れて行ってもらいました。 実際、本当に何もなくて、ただただひたすら砂漠が360°続いている・・・ かのように見えたけど、 少し歩いて下った所に小さく湧水が流れていたのです。 「文明発達と共に失うものがある」 と言われるけど、逆に何もない所へ立つと自然と必要な物だけが浮かび上がってくるものなのかもしれない。 きっと昔々、お金がなかった時代は、食べ物の在りかを知っている人、 料理のやり方を知っている人、 それぞれ知恵を出し合って協力して生きてきた時代だったはず・・・と。 今は人間同士がたまに邪魔に思えたり、あの人さえいなきゃいいのに・・・という気持ちを持ったりすることもある。 でも昔々は、誰もが何かしらの役目を持っていたり、 お互いがお互いを必要としていて、 みんなで生きることに協力的だったんじゃないかと思う。 一人も、いなきゃいいのに・・・という人はいないはず。 エジプトの『最後の審判』の教えでは、死んでからの事、そこで終わりではなく、その後の人生天国行きか、地獄行きか、今までの人生でしたきたことを秤にかけられてしまうと云う。 だからと言って天国へ行きたいが為に今の人生をしっかり生きる? 死んだ後の天国の世界って、一体何なんだろう? インドではヨガやアーユルヴェーダ、瞑想等、神聖なものとあの喧騒、嘘つきやぼったくりがいる現実と二面あるけど、二面と分けないで、 二つがあって『インド』なのだと今は思う。 ヨガやアーユルヴェーダのアシュラムにいるうちは、 海で泳ぐ為のプールでの練習で、その中だけで生活するのは楽だけど、 『インド』という海で泳げてこその教えなのかな、と。 「生きる」ということ。 一言では答えが出せないので、Photo bookにそれぞれ込めてみました。 『生きる』の中の言葉 「風に吹かれたり、光を浴びたりする感覚。気持ちいい感覚を味わうと、生きていることが喜びとなる。」 ここから生まれたのが『深呼吸』 考えることより先に、感覚を味わってこそ生きる喜び。 風の向くまま気の向くまま青い鳥を探すように「オアシスを求めて生きる人」・・・美味しい物を食べたり、遊びに行ったり、 喜びを外に向かって探し追い求めるような生き方を『風』 目標、目的を定めて例え火の中水の中 ・・・とそれに向かってひたすら努力、向上、忍耐の 「山を登るように生きる人」を『火』 風と火とは違って、現実に地に足着けて、 その土地その土地の生活する姿を『土』 そして自分一人の為だけだと生きることがよくわからなくなるけど、自分の好きな人、大切な人達と共に、今の自分にできることをやりながら 『生きる』・・・としてそれぞれ生き方を表現しました。 『風』は主に一人の女の子のポートレートで、クルクル変わる表情を、 同じように毎瞬違う顔を見せる空の写真と組み合わせて、 風の軽快さを表現しました。 男性目線で撮ってみた、セクシーグラビア風(!?)の写真もあり、 唯一俗っぽい軽い作品です。 『火』は夏祭りのお神輿や踊りでの、 活き活きした日本人の表情と躍動感や活気を、情熱の火として表しました。無表情だと言われている日本人の豊かな表現力は、 見ているこっちまで熱くなりました! ・・・ただこの風と火は、肖像権の関係で勝手に載せることはできませんでしたので、紹介のみです。とても残念ですが。 (文章で表現したのが、風は『青い鳥』火は『Service』) 風と火と土がそれぞれバランスを崩した時の、鎮静BOOKはコチラ 風がビュービュー →落ち着かなくてフワフワ →『RESET』木や植物の写真で森林浴 火がメラメラ →怒りっぽくてイライラ →『Cool Down』動物の自然体に癒し 土がカチカチ →怠惰でやる気なし →『Refresh』旅での出逢い、発見、悟り 全部自分の中にある嫌な感情(クヨクヨ、イライラ、ダラダラ)を、 どうにかして解消したくて、作りました。 これ以上グルグル悶々としないように・・・と。 最後に、私の作品を作る最大のモチベーションは、 「苦しみ」です。 理不尽な事への怒り、自分の無力感、孤独、不安・・・ それらが「自分にとって美しい物を見たい!なかったら作る!!」 という強い気持ちにさせます。 幸せな時はその時、その瞬間を味わうことでいっぱいで、 それどころじゃない。 何も作る気なんか起きないから、 今は作品を作らなくなることが目標!(笑) |